走行距離を考えて燃料ポンプを交換しました。
無論ですが交換前にガソリンをできるだけ少なくしておく(残り10Lくらい)ことをお勧めします。
★注意事項
1.燃料ポンプの交換作業では、ガソリンが付きまといます。火気厳禁での作業をお願いします。タバコ吸いながらやるのは言語道断です。
また、作業前に体にたまっている静電気を確実に逃がしてください。服装も静電気を帯びない物がよいと思われます。
2.ガソリンは蒸発しますので換気を良くして行ってください。ドアを開けっ放しで作業されることをお勧めします。
3.ここでは他車種の燃料ポンプを流用していますが、流用は自己責任で行ってください。
4.このページを参考に作業され、トラブルなどが発生しても当方では責任を負いません。
1.
まずは部品を注文します。
●P10純正品の場合
17042-64J01 T型〜U型途中(90.2〜94.03)
17042-0E000 U型途中〜V型最終(94.03〜)
17040-78E00 T4(4WD) T型〜V型
私のはU型(93.09製造)ですので、上側の「17042-64J01」を選ぶのですが、お値段38900円。(^^;
真ん中の「17042-0E000」は27600円、下のT4用は40900円。
流量が85L/hとそんなに早いわけでもないのに、日産の部品は何でこんなに高いのだ!?
というわけで、別車種用のを注文することにしました。
今回注文したのはS15シルビア スペックR用「17042-AA505」です。スペックSのオーテックバージョンも同じ物を使用します。流量は140L/hで、
スペックアップしているうちのプリメーラには最適と判断(さすがにGT-R用まではいらないと思った)して購入。値段は25300円ですが、運良く某クションで新品18000円で購入できました。
ただ、問題なのはP10用とS15用ではポンプの体積が異なるため(S15用の方が小さい)、ちょっと小細工してやらないと取り付けできません。
当方では小細工して取り付けましたので参考にしてください。
2.
まずは後席のシートを外します。座面の下側の左右2箇所に座面を車体に留めるフックがありますので、このレバーを引きなら座面を上に持ち上げれば外れます。
初期型の場合はこのフックないタイプですので、その場合は座面を上に引っ張れば外れます。
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3.
次に背もたれの部分を外します。トランクスルー車の場合はヒンジ部の金具が車体に留まっているネジを外します。
ドア側左右各2箇所(画像左)、真中2箇所(画像右)はトランクスルーのロックを解除して背もたれを前に倒し、外します。トランクスルーのロックが解除されていて、すべてのネジを外せば背もたれアッシーが外れます。
トランクスルーなし車の場合は、下側はドア側左右各2箇所(画像左)と背もたれ裏側(トランク側から覗くと分かります)裏側に金属板があり、それに留まっているのでネジを外します。
すべてのネジを外したら背もたれ上側は車体側のフックに引っ掛けて留まっているだけなので、上に持ち上げれば外れます。
シートを車内から外に出すときにボディに傷をつけないように注意しましょう。
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4.
ようやくインスペクションホールのカバーが出てきました。このカバーのネジを外します。(画像左)
外れたら、中のハーネスのカプラー(2箇所)を外します。これは燃料ポンプの電源とガソリン残量センサーのハーネスです。
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5.
この状態でギヤをニュートラル(ATはPレンジ)、パーキングブレーキが掛かっているのを確認し、イグニッションキーを回してエンジンを始動させます(画像左)。先ほど燃料ポンプのハーネスを外していますので、
エンジンが掛かってもやがてガス欠状態になって停止します。その後、アクセルを煽りながら何度かスターターを回して完全にガス欠状態にしてやります。
その後、給油口をあけ、フィラーキャップを緩めてガソリンタンク内の蒸気による圧力を抜いてやります(画像右)。キャップを回して「プシュー」と音がすればOKです。
これをやらないと、ホースを外したときに残っている圧力でガソリンが噴出してくることがあります。
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6.
フェーエルゲージユニットに繋がっている2本のホース(フィード/リターン)を外します。(画像右)
画像のように矢印がエンジン側を指しているのはフィード側、燃料タンク側を指しているのはリターン側になります。
長さがピッタリ決まっているので、組み付け時に逆に接続する心配はないと思います。
バンドはフィードはネジ止め式、リターンはスプリング式になっています。
ホースを外したらフューエルゲージユニットを留めているロックリング(黒のキャップ)を回して外します。
結構堅いので、私は画像右のようにプライヤーなどをあてがい、プラハンで叩いて回しました。
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7.
ロックリングが外れたら、フューエルゲージユニットを上に持ち上げます。ユニット裏側に繋がっているホース(フィード/リターン)
を外します。バンドは両方ともスプリング式バンドです。
次に燃料ポンプからきている電源コードのカプラーを外します。
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8.
ゲージユニットを取り出します(画像左)。シールパッキンも一緒に外れてきます。ついでなので
シールパッキンは新品に交換することをお勧めします。 部品番号:17342-50J00-
これでいよいよ燃料ポンプが外れます(画像右)。画像の爪を@の矢印方向に押しながら、燃料ポンプをチャンバーから抜き取りれば
ブラケットごと外れます。
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9.
これでポンプが外れました。ブラケットは簡単に外して2つに分離できます。新品純正ポンプに交換の場合は、
外したブラケットを新品ポンプに取り付けて逆の手順で取り付ければOKです。
10.
S15スペックR用ポンプが新品で安く手に入ったので、流用してみました。画像右のとおりS15ポンプはP10用より体積が
小さくコンパクトなため、そのままではブラケットを取り付けることができません。また、ストレーナの燃料取り出し位置
も純正ポンプが付いていたときと同じようにならないと、最悪燃料が少なくなってきたときに吸い出せなくなることが考えられます。
純正ポンプが付いていたときの位置をよく考えて取り付けます。
ブラケットへの固定はホームセンターのホースコーナーにある、ホースバンド(40m/m)を2本使いました(画像左)。そのままの取り付けでは
燃料ポンプの本体が金属であるために滑ってズレたりして、ストレーナーの位置がズレて取り付け後の不具合を起こす可能性がるので、滑らないように
ビニルテープやゴムなどを挟んでバンドで固定してやります(画像右)。
ストレーナは燃料取り出し角度の関係上、P10純正ポンプのものを外して移植してあります。
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11.
ブラケットが分離しないように、タイラップなどで固定します(画像左)。
P10純正ポンプのカプラー配線を新品ポンプに移植します(画像右)。ポンプ本体に+−に表示があるので、間違えないように半田接続してください。
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12.
P10純正ポンプからホースを移植して組み付け完了です。あとは逆の順で燃料タンクに取り付けていけばOKです。