11.
東名のカムシャフトです。まずはブレーキクリーナで洗浄し(画像左)、エンジン組み付けペーストを塗っておきます。
ノーマルカムとの比較です。奥がノーマル、手前が東名ポンカムです。(画像右)山の太さが違いますね。ノーマルカム、長いことご苦労様でした。
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12.
スプロケットを東名ポンカムに移植し、取り付けます。ボルトは仮締めでよいです。今回はロッカーアームストッパーも取り付けます。
取り付け方としては、カム→カムホルダー→ロッカーアームストッパー→オイルライン→ボルト&ナットと言う順番に取り付けていきます。
詳しい取り付け方はロッカーアームストッパーに付属の説明書をご覧ください。
カムホルダーのボルトをIN側、EX側とも画像赤丸番号9と10(EX側は11と12)を0.2kg・mで締め付け後、1〜8(EX側は1〜10)を同様に0.2kg・mで締め付けます。
その後、0.5kg・mで1〜10(EX側は1〜12)の順番で締め付けます。本締めは0.92〜1.2kg・mで1〜10(EX側は1〜12)の順番で締め付けて完了です。
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13.
カムスプロケットボルトを14kg・m〜16kg・mで締め付けます(左画像)。画像は外すときの画像ですが、ロッカーアームストッパーが付いている場合、少々スパナが入れにくくなりますので注意してください。
チェーンテンショナーを取り付けます。画像右のようにストッパーを押したまま、スリーブを床などに押しつけて縮め、フックに掛けてロックします。
ロックできたら、エンジンに取り付け、ナットを締めます。ここでクランクシャフトを少し回転させて、チェーンテンショナーのロックを解除します。クランクシャフトが回転すると自動でテンショナーのロックが解除されて、チェーンが張られるようになっています。
ここでチェーンガイドとディストルビュータを忘れずに取り付けておきます。ディストルビュータはローターの向きが外したときと同じ方向になるように取り付けてください。
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14.
ロッカーアームストッパーを装着した場合、取り付けた分ボルト位置が高くなるため、そのままではヘッドカバーに干渉する可能性があります。
画像のようにボルトにオイルもしくはペースト(ペーストの方が分かりやすい)を塗り、ヘッドカバー(パッキンは付けなくて良い)を被せます。
その後、ヘッドカバーを外して裏を覗き、ボルトに塗ったオイルもしくはペーストが付いていれば、干渉している証拠ですので、干渉しないようにヘッドカバーを加工してください。
私のHP10 SR20DEの場合は干渉はなく、無加工で取り付けできました。
15.
ヘッドカバーに新しいパッキンを取り付け、ロッカーカバーガスケットの半月部分、アーチ部分には液体ガスケットを塗っておきます。
ガスケットはしっかりはめてください。でないと後々オイル漏れの原因になります。
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16.
ヘッドカバーをエンジンに取り付けます。締め付けは0.5kg・mで1→10→11→13→8の順で締め付けてください。
その後、1.2kg・m〜1.5kg・mで1〜13の順序で締め付けて完了です。
あとは外したプラグコード、ヘッドカバー周りのホース、配線(画像右 矢印)、ブローバイセパレータ、右スプラッシュボードのサービスホールキャップを取り付けます。
その後、オイル&エレメント交換、外した右タイヤを取り付けてジャッキダウンし、エンジン作業は完了です。
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17.
ECUを交換します。ECU脇のカバー(センターコンソール奥側)を外すため、ネジ1カ所、クリップ(真ん中を押せば外れます)を外します。運転席側、助手席側とともに外してください(画像左)。
ECUブラケットの取り付けボルト(画像右 赤矢印 2箇所)を外し、端子のボルト(画像右 黄矢印)を緩めてコネクタを外します。
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18.
ブラケットを東名ECUに移植して、車両に取り付けて交換作業は完了です。
19.
いよいよエンジンを始動します。バッテリーにマイナス端子を接続し、エンジンを始動してください。
無事に始動したらしばらくアイドリングし、エンジンから異音がしないか確認します。ハイカムであるため、アイドリングはノーマルカムよりもばらつきが大きくなります。問題なければアクセルを踏んで回転を3000回転ぐらいし、同じく異常がないことを確認します。
その後、実際に走行して異常がないことを確認して完了です。いきなり高回転、高負荷走行は避けて、しばらくは慣らし運転をしましょう。徐々に回転を上げるようにして慣らしていってください。それでは快適な走りをお楽しみください。