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カムシャフト&ECU交換


プリメーラのSR20DEエンジンは普通に乗る分には十分な性能を持っていると思います。中低速トルクは他の2Lエンジンよりも比較的ある方なので、街乗りでは扱いやすいですが、長い間乗ってくると、サーキットや高速など、ここぞというところで加速してほしいときに、高回転域ではやや不満なこともあり、もう少しパワーが欲しくなります。
今回は東名パワードのカムシャフト(ポンカム)+ECU交換をしました。工具、パーツ、設備、知識が揃っていればDIYでもできますので、交換を考えている方は参考にしてみてください。 人によっては「このやり方は違うだろ」とか思われるかもしれませんが、ここでの紹介は私なりのやり方ですので、ご自分で作業されるときはご自分のやりやすいようにアレンジして作業してください。
DIYでもここはエンジン作業ですので、要点を押さえて確実に作業してください。やり方を間違えるとエンジンが始動できなくなったり、組み付け不良によりエンジンブロー、事故などの恐れがあり、危険です。トラブル等生じても、当方は責任を負えませんのでご了承ください。


1.
まずは必要なパーツを揃えます。ヘッドカバーを開けるのでパッキンも用意しておきます。チェーンテンショナーを外すため、オイルエレメントも外します。 新品カムを組むのでオイル&エレメントも同時に交換しましょう。

1.東名 ポンカム260度(バルタイ調整済み)
2.ロッカーアームストッパー
3.東名 ECU(純正ECU下取り)
4.ガスケット、ロッカーカバー 部品番号:13270-53J05-
5.ワッシャー 部品番号:13268-97E00 13個
6.ガスケット、ロッカーカバー 部品番号:13270-53J13-
7.ガスケット、ロッカーカバー(プラグホール周り) 部品番号:13271-53J02- 4個
8.ガスケットフルード(液体ガスケット ベンガラ色)部品番号:KA760-15000
9.東名 エンジン組み付けペースト

ポンカム&ECU

2.
純正バルタイに合わせるため、フロントだけジャッキアップし、右タイヤ&ホイールを外しておきます。
本当は、チェーン、スプロケットにマーキングして外せばよいのですが、私は念には念を入れて純正のマークに合わせることにしました。

ジャッキアップ

3.
エンジン作業に入る前に、当然ですがバッテリーのマイナス端子を外しておきます。(画像左)
プラグコード、ヘッドカバー周りのホース、配線(画像右 矢印)、ブローバイセパレータを外します。エキマニ側のホース穴にはゴミなどが入らないようにガムテープなどで塞いでおきます。

バッテリー 補器類、ホース類を外す

4.
ヘッドカバーのボルト(13カ所)を緩めて外します。13〜1の順序で行います。
ボルトが外れたら、ボルトの下にあるワッシャー(ゴムパッキン付き)も外します。固着しているのでマイナスドライバ等でこじって外します。
ワッシャーが外れたら、ヘッドカバーを外します。ガスケットでくっついている箇所があるので、マイナスドライバ等で傷を付けぬよう軽くこじって外します。
ヘッドカバーが外れたら、ヘッドカバー側、エンジンヘッド側に付いたガスケットを外して綺麗にしておきます。
拡大画像はこちら

ヘッドカバー外す カムシャフトが見えます

5.
右スプラッシュボードのクランクシャフトのサービスホールを外し、27mmソケットとレンチでクランクシャフトを回します。 回すのがかなり重いので、あらかじめプラグを外して圧縮を抜いてやると楽です。
チェーン側の純正マーク(IN/EXそれぞれ1カ所ずつチェーンが黒くなっている部分があります)と、スプロケット側の●マーク(IN/EXそれぞれ1カ所ずつ)が合うところまで回します。IN側は基準線(シリンダーヘッド上面)から時計回りで5コマ目、EX側は基準線(シリンダーヘッド上面)から反時計回りで9コマ目にそれぞれマークの位置が来れば、1番シリンダー圧縮上死点になります。
手っ取り早いのは自分で独自にマーキングして外せばよいのですが、私は念のため純正マークで合わせました。
なんかこうやってクランクシャフト回していると、昔TVでやってたスプーンおばさんのご亭主の車を思い出す(爆)。
拡大画像はこちら

クランクシャフトを回す チェーンとスプロケットのマークにあわせる

6.
ディストルビュータを外します。繋がっているコネクタと、2カ所の取り付けボルトを外してごっそり外します。ディストルビュータを外す前に、キャップを外してローターの向き、ディストルビューターの点火時期調整位置(マーキングする)を確認して外してください。カムを組んだあとに取り付けるとき、向きが異なるとエンジンが始動できませんので注意してください。

デスビ外す(外すときにローター向き、調整位置確認)

7.
オイルエレメントを外し(画像左)、チェーンテンショナーを外します。 画像(右)では見にくいですが、2カ所のボルトを外すと外れます。チェーンのテンションによりテンショナーがいきなり飛び出てくるので、ボルト、ナットを無くさないように注意しましょう。

エレメント外す テンショナー外す

8.
カムを外す前に、スプロケットのボルトを緩めておきます。カムシャフトの六角部分に26mmスパナで押さえ(東名カムの場合は27mm)、24mmソケットでボルトを緩めます。かなりのトルクがかかっていますので、ラチェットにパイプを咬ますか、スピンナハンドルで緩めた方が楽です。そのときあまりチェーンに負担を掛けないように注意してください。
別の方法として、設備があれば先にカムシャフトを外してしまい、ゴムのバイス等でカムシャフトを挟んでインパクトで緩めるのが楽です。

スプロケットボルト緩める

9.
チェーンガイドを外します。ボルト2カ所で留まっています。(画像左)
これでカムシャフトを外す準備ができました。いよいよカムシャフトを外していきます。
カムシャフトを止めているカムホルダーのボルトをIN側、EX側ともそれぞれ番号順に均等に少しずつ緩めていきます。10番(EX側は12番)まで均等に緩めたら、1番からまた均等に少しずつ緩めていきます。一気に緩めたりするとカムが曲がりますので、均等に、慎重に緩めていきます。
拡大画像はこちら

チェーンガイド外す カムシャフトホルダーを外す。緩めるときは均等に慎重に!!!

10.
完全に緩んだら、ホルダー、オイルライン、バッフルプレートプレート、カムシャフトを外し、装着されていた順番に並べておきます。特にボルトは長さが異なるので注意してください。 バッフルプレートはロッカーアームストッパーを装着するときは使用しませんので保管しておいてください。
片側のカムシャフトを外したあとに、チェーンが下に落ちると厄介なことになりますので、画像右のようにチェーンをドライバーで引っかけて吊しておきます。その後、もう片側のカムシャフトを外します。

装着していたときと同じように並べておく チェーンが落ちないように吊しておく

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